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HANDS世田谷スタッフによる、
お勧めの本・映画・音楽などをご紹介していきます。
どうぞご賞味くださいませ。

困ってるひと 富士山、チョモランマ、マッキンリー…。
世界各国、登頂が困難な山々は本当にたくさんあるが、
我々にとって馴染み深いこの「日本」国内にこそ、登山者に最も困難を強いる超巨大な山が存在している。

現代社会における「制度」という大きな大きな山。

本来であれば多くの人々を支え、支援するために設けられたこの「制度」の存在は、現実では冷たく重い鋼鉄の鎖となって、生きようとする人をがんじがらめに縛り付ける。

この山の、登っていくことがなんと困難なことか。
それこそ命がけである。
遠くから眺めて、ぼんやりとその全容が辛うじて見えるようにも感じるが、
如何せん眺めているだけの時といざ地に足をつけて挑まなければならない時とでは歴然とした大きな差がある。

誰でも、登らなければならない時が必ず来る。
いざ自分が「制度」というの山の麓に立ったとき、その穴ぼこだらけの足元と、
脆く崩れやすい斜面に愕然とする。
必要な政策を求める者を、次々と容赦なく暗く深い谷間に突き落としていく、日本の「制度」。
満身創痍でもひたすら「登らせる」ことのみを強制する、この現代日本社会の問題点に向き合い、
戦いを挑む26歳のうら若き乙女である筆者のリアルな視点が、
読者に強い問題提起を投げかけていく。

世代や職業を問わず、老若男女様々な人に読んで頂きたい一冊です。
ちょっと僕も友人知人に広めまくってきます。
(bassy)
2011/09/16(金) 16:31 PERMALINK